LINEで手軽にオンライン相談

3月、4月と新型コロナウイルス感染拡大への対応で、対面でのポーテージ相談を自粛しています。そこでみなさんが使い慣れているLINEのチャットやビデオ通話を使って日常の様子を知らせていただいり相談に応じたりしています。

2歳から家庭訪問で相談を続けている14歳のカナちゃんのママからお子さんの様子とこんなメッセージが届きました。

私、マスク作ってます!

かわいいマスク、とってもいいですね!
カナちゃん、着けてくれますか?
ゴム通しとかのお手伝いをお願いしてみるのはどうでしょうか。

台所用のフキンで作ったんですよ。
私も裁縫は苦手ですが、今はやらないと!と思って…
そうですね、アイロンがけならできるかも。やってもらいま~す!

口に手を持っていくことが多く、感染への不安もあります。しかしいつもと違うことや新しいことに対する受け入れにくさや、感覚的な特異性を持っているお子さんにとって、マスクをつけるということはなかなか難しいことです。

これまで課題として取り組んできたことを活かし、洗濯物をたたみやハンカチのアイロンがけなどのお手伝いをしているカナちゃんです。そしてマスクの両端にゴムを通す作業なら「ビーズ通しの応用だからできるかも…。」と思い、ヒントとしてお伝えしました。するとママから「アイロンかけならできるかも」と自信をもって確実に取り組めそうな作業を挙げてくださいました。

生活の中でのポーテージの課題、その意味は…?

ポーテージの課題は「お子さんとコミュニケーションをとるための道具」と捉えています。課題は「何かを出来るようにする」ことだけが目的ではなく、課題である何かを使ってお子さんと関わり、やり取りをしたりしてお子さんとのコミュニケーションの取り方を知っていくためのもの、つまりお子さんを理解する方法の一つだと思います。

マスクを作る、洗濯物をたたむ、アイロンがけをする…ママが一人でやってしまった方が、断然簡単で効率的に作業を進めることが出来ると思います。しかしちょっとした工夫で、お子さんとコミュニケーションをとるチャンスにすることが出来るのではないでしょうか。お子さんの発達とご家庭の生活に合わせた取り組み方を、一緒に考えていくことができる、それがポーテージ相談の魅力だと思っています。

STAY HOMEの今だからこそ、お家でできることがたくさんあると思います。LINEでの相談の手軽さと確実さ、そしてポーテージの考え方を活かし、これまでやってきた課題をさらに確実な力、新しい力につなげるチャンスを作っていきましょう。

日本ポーテージ協会 認定スーパーバイザー
緑川 桂子