やっててよかったポーテージ
子育てで大切なこと、それは本人の気持ちに寄り添うことだった
社会性49「2つの物を見せて聞かれると、目の前の2つの物から、好きな方を選ぶ」
埼玉県北本市 北本支部
高倉美香
ポーテージとの出会い
生後すぐに息子がダウン症の診断を受けて悩んでいる時にポーテージプログラムに出会い、個別相談を始めました。
課題は難しいですが、それが“出来た!“瞬間に立ち会う事で不安だった子育てに自信がついていきました。


まさかの行き渋り
7歳になり地域の小学校に入学しました。入学直後は順調でしたが、2週間くらいたった頃から家を出る時に行き渋りが出て、毎朝四苦八苦するようになりました。
ここからあの手この手の対策を始めました。
まずは行き渋りの時間を考慮して登校準備をしました。
集合時間の20分前には支度を終わらせ、玄関で本読みや手遊び、庭でボール遊びなどをして前向きな気持ちで登校できるように工夫しました。
この時“感情的にならず常に明るく声掛けをする”ということを意識しました。
「早く」などの言葉は使わず、「一緒に歌いながら歩こう」などの声掛けをしました。
このような対応を始めてから少し行き渋りが収まっていきました。
自分で選択して決めたら、心が落ち着き始めた
2年生になってもまだ行き渋りはありました。
ある日「パパと行く」と言うので夫が付き添いをした所、なんとすんなりと家を出ていきました。
それから「ママと行く?パパと行く?」と本人に選択してもらうことにしました。
すると以前より格段に朝の行き渋りが落ち着きました。
それ以外にも「手を繋ぐか」「付き添うか」など様々な事を本人に選択してもらうようにしました。
こうした試行錯誤を繰り返した結果、現在では出発5分前の声掛けで登校できるようになりました。
この経験から“自分で選択すること”がいかに大切かということ、また心が満たされることで行動が変容することを学ぶことが出来ました
ポーテージをやっていると悩みを相談できる先生、仲間の存在が身近にあります。
始めて9年、やってきてよかったと改めて感じます。これからも我が子に寄り添う育児をしていこうと思います。

相談員から
ママもパパも、毎回熱心に、相談に来てくださり、絵本の読み聞かせ等、豊かな子育てをされてきました。
様々な工夫を重ねても、なかなか上手くいかなかった朝の出発…ずうっと大切に育んできた意思決定が、その解決の糸口になりましたね。(担当相談員 桜井)
「やっててよかったポーテージ」はポーテージ相談を受けた親御さんが相談を振り返って、「この課題をやっててよかった」「月に一度の相談があってよかった」という声を掲載いたします。
