新版ポーテージ早期教育プログラム

  • ポーテージプログラムの特徴

    特 徴

       ポーテージプログラムは,発達に遅れや偏りのある乳幼児について,なるべく早い時期から- できれば0歳からでも-早期対応による発達支援を行うものですが, 次のような特徴をもっています。

     

    ① 一人ひとりの子どもの発達に応じたアプローチをする個別プログラムである。

     

    ② 親が指導の中心となって,主に家庭などで日常生活の中で指導を行う。

     

    ③ 応用行動分析の原理を用いて,指導の目標や結果を正確に記録しながら,行動目標の達成を目指す。

  • 指導技法

    指導技法

       チェックリストを用いたアセスメントによって選び出された行動目標を達成するために”応用行動分析の原理”を適用します。

     望ましい行動を増加させるためには、正の強化(行動が起ったら強化刺激を提示する)や負の強化(行動が起ったら嫌悪刺激を除去する)を行います。望ましくない行動や「問題行動」が起ったら,その行動の機能アセスメントを行って機能を推定し(機能は大きく4つに分かれます:「注目」「要求(物・活動)」「逃避・回避」「感覚」),その機能と同じで周囲の人に認められるような代わりの行動を行います。

     また,その行動目標がすぐに達成されそうにないときには,それを小さなステップ(標的行動)に細分化する「課題分析」を行います。

  • 実際の指導

    指  導

     指導は,まず現在の子どもの発達の実態を正しく知るためにチェックリストを用いてアセスメント (発達アセスメント)を行うことから始めます。これに加えて標準化された発達検査や知能検査によるアセスメントをあわせて行う場合もあります。

      チェックリストの「最初の評定」欄に,その行動が達成されていれば○印を, まだ達成されていなければ-印をつけます。ポーテージ相談員は,これをもとに子どもに 指導する項目を親と話し合いながら各発達領域から選びます。さらに,子どもに応じて,その行動目標を細かいステップに分け(課題分析),次回までの指導目標を書いて親に渡します。親は家庭で一定期間(1週から1ヵ月)指導し,その後, ポーテージ相談員はどこまで達成されたかアセスメントを行い,次の指導目標へと進めていきます。

     このようにポーテージ相談員が子どもを直接指導するのではなく,親が指導者として応用行動分析の原理を使って,家庭で指導する方法を親に伝える,つまり,“親が中心となる” アプローチを行うことがこのポーテージ指導法の特徴です。

  • ポーテージプログラムの構成

    構 成

     ポーテージプログラムは,表のように発達領域を「乳児期の発達」「社会性」「言語」「身辺自立」「認知」「運動」の6つに区分しています。そして,各発達領域ごとに達成されることが望ましい行動目標が,平均的な発達の子どものデータをもとに,発達の系列に従って,発達年齢0歳から6歳まで全部で576項目,色分けされた発達領域別に配置され,チェックリストになっています。さらに,一つひとつの行動目標を達成するための方法,支援の仕方や活動例が各行動目標ごとに1枚のカードになっています。これを活動カードといいます。また発達の状態や経過が一目で分かるように工夫された発達経過表がチェックリストについています。これらとこのプログラムの手引書がセットになって,『新版ポーテージ早期教育プログラム』を構成しています。

    発達領域別の行動目標数

    活動カード

  • ポーテージ指導の構成部分と親援助

    親支援

     ポーテージプログラムの指導は,三つの部分から構成されています。一つは,チェックリストを使ったアセスメントにもとづいて選びだされた行動目標の指導。  二つ目は,その行動目標を日常生活の場面で応用(般化)し、維持し定着させる指導。三つ目は,親に家庭での指導が円滑に行えるように援助をする指導。ポーテージ相談員は親がかかえている問題にも積極的にかかわりながら相談を行います。

     例えば, 医療の問題,就学の問題,家族の問題などで親が悩んでいるときは, その問題をまず解決しなければ,子どもへのよい指導もできないでしょう。 ポーテージ相談員は,親のよきパートナーとなることが大切です。

  • 指導の実際フローチャート

    アセスメントー指導ー評価の循環過程

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